生理が止まり、閉経を迎えるのは一般的に 50歳 頃
その前後 45~55歳 頃を 「更年期」と呼びます。

更年期では女性の身体は卵巣機能が低下し女性ホルモンの分泌も減ってきます。
このホルモンの変動に身体がついていけずいろいろな症状がおきるのが「更年期」
です。

更年期の症状の出方には個人差があります。
ほとんど気がつかずに過ぎてしまいます。
一方
生活に支障をきたすような辛い症状に悩まされる人もいます。

更年期の女性は
子どもの教育、親の介護、老後の心配、夫との関係の変化
仕事の責任など心身のストレスの多い時期でもあるので
この時期それまでの食事や生活習慣、心の状態などを見直してみる必要があります。

症状とセルフケアについて書いてみました。(セルフケアの詳細はまた別の機会に)

【イライラ】
訳もなくイライラしたり、怒りっぽくなる。我慢できていたことが我慢できなくなる。
これはストレス過多の生活を送っている人に多くみられます。
心身に栄養を送る「血」が不足したり、エネルギーの素である「氣」も
全身に行き渡らなくなることで過剰に生じた熱をさますことができなくなってしまうのです。

【のぼせ・ほてり】
ストレス過多でなくても、更年期は「血」が不足し身体のうるおい分が減り、余分な熱を
さますことができない状態となり「熱が首から上に集まる」ことで「のぼせ・ほてり・発汗」を招きます。
寝汗を多量にかいて、その不快感で寝不足の人もいます。

セルフケア
深呼吸をする
忙しくしない・慌てない
ヨガやストレッチなどゆっくりした運動をする
熱を冷ます緑茶や苦みのある食べ物をとる

【うつうつ】
落ち込み易い、訳もなく泣きたい気分になる、人に会いたくなくなる。
栄養やうるおいを与える「血」や心身のエネルギー源である「氣」不足や
滞りにより心がパワーダウンしてしまいます。
【疲れ・だるさ】
「血」や「氣」不足によって心と身体を動かす栄養やうるおいが行き渡らなくなると
一気に疲れ易くなり一日中だるさに悩まされるようになります。
夜もくよくよと思い悩んでしまい不眠ぎみになることで、ますます疲労感が高まります。

セルフケア
朝の体操で元気スイッチをオンする
規則正しい生活で身体のリズムを摂り戻ず
食欲のない朝は少し遅めのブランチでも
香りのよいジャスミン茶やいも類をとろう

【冷え】
イライラやのぼせなどの熱症状が上半身に集中する一方で、
手足は冷たく冷え切った状態が「冷えのぼせ」
身体のうるおいとなる「血」を補いめぐりをよくすることが大切。
全身のパワーがダウンして、芯から冷え切った「全身冷え」
になる人います。

冷えのぼせの場合のセルフケア
熱を高めるたんぱく質をとりましょう
ベリー類をおやつにしましょう

全身冷えの場合のセルフケア
しょうが足湯で身体をポカポカに
腰カイロで骨盤を温める

【頭痛】
身体にうるおいを与える「血」が不足してめぐりが悪くなると
強くズキズキする頭痛をまねきます。
頭が重く鈍い痛みがずっと続くような頭痛の原因になります。

ズキズキ痛む場合のセルフケア
枕を高くしてゆっくり休む
熱をさます菊花茶や緑茶を

鈍い痛みが続く場合のセルフケア
頭のマッサージ
ココアやはちみつ紅茶でアレルギー補給
寝すぎや人混みは避ける

【めまい】
頭部の血液循環が悪くなるとめまいと同時に頭痛も起こりやすくなります。
なかに吐き気を伴う人も。また、身体のエネルギーが不足していて血圧が低い人
めまいや立ち眩みを終日感じる場合も。

セルフケア
耳のマッサージを行う
メリハリのある生活を心がける

【肩こり】
身体のうるおいとなる「血」が不足してめぐりが悪くなることで肩こりが悪化しやすくなります。
これに加えて長時間のデスクワークや冷え、ストレスなどによって肩周辺の筋肉が緊張したり硬直すると
痛みが取れにくくなっています。

セルフケア
タオルでストレッチ
背中の中心にカイロを貼ろう

【不眠】
「血」の巡りの乱れがちな更年期には寝る前になっても神経が高ぶっていて眠りが浅くなったり、
朝早く目が覚めたりといったことが多くなります。
うつうつとした感情から横になってもなかなか寝つけず夜中になんでも何でも目を覚ましてしまう場合もあります。

セルフケア
寝る前の運動や口論を避ける
カフェインは控えめに

【頻尿】
加齢により膀胱を骨盤周囲からハンモックのように支える「骨盤底筋」の力が弱くなるためにおきます。

セルフケア
動物性たんぱく質で「腎」を補う
骨盤底筋エクササイズをこまめに行う